【第3回ビヨンドSDGs官民会議フォーラム】分科会サマリー|分科会6「地球環境コモンズ」

2026.10.08

分科会6では、第1回・第2回フォーラムで共有された論点を踏まえ、「ありたい社会」「目標のあり方」「実現手段・ガバナンス」を中心に議論を行いました。

まず、目標設定のあり方については、先住民の「Seven Generations」に代表されるような長期的な視点の重要性が共有されました。100年後や200年後という未来を具体的に想像しながら現在の行動を決めていくことの難しさについても意見がありました。また、AIの急速な発展や地政学的変化、気候変動、生物多様性の損失など、SDGs策定時(2015年)から社会状況が大きく変化していることを踏まえ、2030年や2050年といった固定的な目標を設定するだけでなく、長期的なビジョンのもとで、科学的知見や社会変化に応じて目標やマイルストーンを定期更新できる枠組みの必要性について議論が行われました。

また、地球環境コモンズをどのように維持・管理していくかについては、「善意だけでは持続しない」という認識が共有されました。環境保全にはコストが伴うことから、企業、市民、行政など多様な主体がそれぞれの役割を果たすとともに、持続的な資金循環や制度設計を含むガバナンスの構築が重要であるとの意見が示されました。

さらに、AIをはじめとする科学技術は、新たな課題を生み出す一方で、地球環境コモンズの保全や社会課題の解決に向けた大きな可能性も有していることが共有されました。科学技術そのものを目的化するのではなく、社会の中でどのように位置づけ、活用し、価値観や制度と結びつけていくかという「科学技術と社会」の視点の重要性についても議論を深めました。

「地球環境コモンズとは何か」という概念そのものについても改めて議論を行い、その対象範囲や責任主体、実現手段について多様な視点から意見は交わされました。人間と自然の共生を基本理念としながら、長期的なビジョン、柔軟な目標設定、多様な主体による協働、そして科学技術と社会を統合したガバナンスの構築が、今後のビヨンドSDGsを検討するうえで重要な方向性として共有されました。 最後に、地球環境コモンズを持続的に支えるためには、制度設計だけでなく、一人ひとりの行動変容や教育、人材育成を通じて社会全体の意識を醸成していくことが重要だという共通認識を深めました。